西麻布 蕎麦たじま(港区西麻布3-8-6)
六本木まで足を伸ばしたついでに、歩いて行ける「蕎麦たじま」さんに立ち寄った。
お店の外観はコンクリート打ちっぱなしのモダンな佇まい。
外から見たら何屋さんかわからないですね。
この隙間を入って先に進むと、ガラスの引き戸がある。
引き戸を開くと、コレがまた現代風のモダンな店内。
広尾と言う場所に相応しいデザインです。
席に着く前にお店の女性が「ラストオーダーですが宜しいでしょうか」と聴いてきたので「構わないですよ」と答えると「此方にどうぞ」と席を指定された。
席についてお品書きを見る。
今日は寒いなと思い、久しぶりに菊正宗の熱燗を御願いした。
蕎麦味噌を添えられた温燗が出された。
御猪口を傾けるとあまり熱くないのです。
まあでも、丁度いいかな。
蕎麦味噌を菊正宗で流し込むと五臓六腑に染み渡りますね。
穴子の天ぷらも御願いしていたので、運ばれてきた。
穴子が一匹と春菊、小芋の天ぷらが熱々です。
天つゆと塩、そしてタップリの大根おろし。
先ずは塩にちょんと付けて頂く。
サクッと音がして、口の中に穴子本来の風味が広がる。
レベルの高い仕上がりです。
美味いですね。
此所で、もう一本熱燗を御願いした。
蕎麦は「もりそば」と「にしんそば」を御願いする。
美味しい天ぷらを楽しんでいると「にしんそば」が運ばれてきました。
にしんが醤油で煮込まれていい色です。
しかし、しっかりと鰊本来の姿も残っています。
タップリの汁に泳いだ蕎麦が何とも言えず美味そうだ。
柚が一切れ浮いています。
最初から感じていたが、盛りつけ、器、お料理の完成度、どれも非常に高い水準を感じますね。
そして「もりそば」です。
細く切られたそばがピカピカしていますね。
そして、やっぱり器の拘りが良い感じです。
蕎麦の折り重なった状態が素晴らしく奇麗に見えます。
均等に奇麗に仕上がってますね。
非常に木目の細かさが見える。
先ずは手繰ってそのまま頂きます。
外一で打たれた蕎麦は仄かに風味を残し、歯ごたえ喉越しは申し分ないですね。
人の手で絶妙に圧縮されて、そして伸された蕎麦は質的に水準の高い食べ物になる。
美味いですね。
次に、汁を試してみます。
濃くて少し甘みのある汁に三分の一くらいを浸して頂く。
出汁のきいた汁が蕎麦の旨味を引き立てます。
これは美味い。
ここで、ご新造さんからにしんを少し分けてもらう。
鰊独特の風味と歯触りが、この時期にはとりわけ美味い。
旬の食べ物ですね。
風味が強いので口の中を熱燗で洗い流す。
そして、もりそばを山葵で頂く。
山葵と蕎麦と汁の相性も抜群です。
美味いですね。
見た目よりも蕎麦の量はしっかりとあります。
何時もの様に七味も試してみます。
ぴりっと辛い七味が華やぎますね。
美味いですよ。
しっかり蕎麦を堪能してそば湯を頂きます。
蕎麦猪口にそば湯を注いで、葱を落として山葵を溶く。
そして頂く。
美味いですね。
もう一杯。
七味を振って頂いてみた、美味いですね。
風味ががぜん良くなります。
久しぶりに美味しい手打ちそばを堪能しました。