麺を究める日記

麺の探求がライフワーク

鬼平犯科帳(5)

鬼平犯科帳(4)を読んだ後に「武士の娘  著者:杉本鉞子(すぎもと えつこ) 翻訳:大岩美代」とその本を櫻井よしこさんが読み解いた「明治人の姿」を立て続けに読んだ。
そして「鬼平犯科帳(5)」に着手であります。
久しぶりに池波節を読むと気分が良いですね。
何も考えずにストレートに面白い。
日本人なんですね。
特に166ページからの「兇賊」が素晴らしい。
池波先生の文章が生き生きとして、悪に立ち向かう鬼平が力強く描かれている。
憎たらしい兇賊どもをなぎ倒す鬼平は痛快そのもの。
面白かったです。
そして、ひとりばたらきの老盗賊、鷺原の九平が作る料理が気になるところである。
本文
九平の店で評判の食べ物は、[芋膾;いもなます]である。
これは、里芋の子を皮付きのまま蒸しあげ、いわゆる[きぬかつぎ]を作り、鯉やすずきなどの魚を細めにつくって塩と酢につけておき、芋の皮をむいて器へもったのへ魚の膾(なます)をのせ、合わせ酢をかけまわし、きざみしょうがをそえた料理だ。
これが人気の料理だと書かれている。
当時としてはかなりの栄養価だったのかもしれない。
一度試してみたい料理ですね。

第三十話   深川・千鳥橋        昭和四十五年七月号
第三十一話  乞食坊主          昭和四十五年八月号
第三十二話  女賊            昭和四十五年九月号
第三十三話  おしゃべり源八       昭和四十五年十月号
第三十四話  兇賊            昭和四十五年十一月号
第三十五話  山吹屋お勝         昭和四十四年十二月号
第三十六話  鈍牛            昭和四十五年十二月号

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