鬼平犯科長（7）

久しぶりの鬼平の更新ですね。
寄り道に次ぐ寄り道で８月２４日以来です。
しかし、七巻目ともなってくると、ますます池波先生の映像的な表現は輝きを増してきます。
このカテゴリーの中で何度も表現している、所謂「池波節」に更に磨きがかかって来ていると感ずる。
七巻では「泥鰌の和助始末」に登場するキャラクターが面白い。
特に恩師の松岡重兵衛の存在が面白いです。
また、火盗改としての立場で松岡重兵衛を合法的に助けようとしているのだが、思い通りに行かない結末が非常にいい仕上がりとなっていている。
最後のお話「盗賊婚礼」も面白い。
伝統を守る盗賊と急ぎ働きの盗賊の戦いのようなお話。
この巻は特別際立って面白い物は無いが、全体のレベルが少し高いと思いました。
面白かったです。

第四十四話　　雨乞い庄右衛門　　　　　 昭和四十六年八月号
第四十五話　　隠居金七百両　　　　　　　昭和四十六年九月号
第四十六話　　はさみ撃ち　　　　　　　　　昭和四十六年十月号
第四十七話　　搔堀のおけい　　　　　　 昭和四十六年十一月号
第四十八話　　泥鰌の和助始末　　　　　 昭和四十六年十二月号
第四十九話　　寒月六間堀　　　　　　　　　昭和四十七年一月号
第五十話　　　 盗賊婚礼　　　　　　　　　　昭和四十七年二月号