麺を究める日記

麺の探求がライフワーク

酔って候(司馬遼太郎)

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幕末当時、主導的役割を演じたと言われる四賢侯の中の一人で、自らを「鯨海酔公」と呼んだ外様大名山内容堂(豊信)のお話と、容堂以外の殿様の革命期(維新)のお話、四編であります。
とりわけ、容堂のお話は豪快で面白い。

しかし、最後の文章に「容堂は、爆虎のごとく幕末の時勢のなかで荒れまわったが、それは佐幕にも役立たず、倒幕にも役立たなかった。」と書かれている。
(なんの為におれは存在したのか)
不思議な生涯ですね。

どんな時も酒を飲んでいた容堂は脳溢血で46歳でなくなっている。
多年の飲酒が原因だったのだろう。



土佐の鯨は大虎で
腕と度胸の男伊達
いつでも 酔って候

酒と女が大好きで
粋な詩も雪見詩
いつでも 酔って候

鯨海酔公 無頼酒
鯨海酔公 噂の容堂

二升入りの瓢箪で
公家を脅かす無頼酒
粋な 酔って候

歯が疼き 目も眩み
耳鳴しようとも
いつでも 酔って候

鯨海酔公 無頼酒
鯨海酔公 噂の容堂

新橋 両国 柳橋
夜の明けるまで飲み続け
いつでも 酔って候


かっこいい歌ですね。


「天なお寒し、自愛せよ」