麺を究める日記

麺の探求がライフワーク

手打そば 刀屋 長野県上田市中央 2-13-23

  手打そば 刀屋

  信州、上田の刀屋さんで『ざるそば』をいただいてきました。以前に紹介した池波正太郎さんの『むかしの味』に出てくる蕎麦屋さんです。池波正太郎さんは執筆のための取材に上田行を重ねていたそうですが、上田行の折に当時の上田市役所の観光課にいる益子輝之さんと友人となり、初めて連れて行っていただいたのだそうであります。{本文 刀屋へ入って、たとえば、鶏とネギを煮合わせた鉢や、チラシとよぶ天麩羅などで先ず酒をのむ。信濃独特の漬物もたっぷりと出してもらう。客が混み合わぬ時間をねらって、ゆっくりとたのしむ気分は何ともいえない。・・・私などは、並のもりが精一杯だ。}今でも客が混み合っています。ず~~っと前から混んでいるのですね。蕎麦の量が凄いです。小、中、並、大、と四段階になっています。お店のおばさんに量を尋ねると「男の人だったら並で丁度良いよ」と言われて、並を注文したが出てきてビックリ、凄い量です。並で普通の蕎麦屋さんの三人前位もあろうかと言う量です。何とか食べきりましたが、少食の方は十分気をつけたほうがよいと思います。蕎麦は挽きたて、打ちたて、茹でたてで腰のしっかりとした蕎麦です。美味いですよ。

  お店

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  つゆと薬味

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  蕎麦

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  蕎麦

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  蕎麦

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  池波正太郎さんの色紙

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《屋号について》
本文
「刀屋という屋号がいいね」
私がそういうと、益子さんは、
「この家の先祖は、鎌倉時代には信濃の判官だったというんですがね」
「なるほど」
「後年、加賀の前田家に仕え、刀の鍔を打っていたそうで、それが、いまから四百年ほど前に、また上田にもどって来て、刀鍛冶をやっていたとか聞きました」
それゆえ、高桑家が明治になって、米屋に転業したときの屋号が[刀屋]となった。
  ※判官:律令制で、四等官(しとうかん)の第三位。庁内の取り締まり、主典(さかん)の作る文案の審査、宿直の割り当てなどをつかさどった。官司により用字が異なる。