麺を究める日記

麺の探求がライフワーク

たいめいけん(中央区日本橋1-12-10)

本日は銀座に用事があり午後から出掛ける事にした。
当然、ランチは銀座周辺で取る予定であります。
銀座一丁目の「ひょうたん屋」で「うな重(特上)」でもと思いましたが、時間を確認すると午後1時30分で終了であった。
思案の結果、昭和6年創業の老舗洋食屋さん「たいめいけん」を訪問する事にした。
お店の前に着くと10人位の行列でしたが、今日は待つことにした。
池波正太郎先生の「むかしの味」と言う本で紹介されていますが、一番最初に「ポークソテーとカレーライス」と言うテーマで本文は始まります。
文章の中では「東京の日本的洋食屋の中で屈指の店として知られる・・・」と紹介されている。
そして「この店の洋食は、ワインなぞではなく、日本酒でやるのが、もっとも私にはよい。」と書かれている。
次に「カレーライスを・・・昔の味がするからだ」とくる。
私自身も日本橋勤務が長かった事もあり、以前はお世話になったお店であります。
久しぶりに訪問して何にしようか並びながら考えていたが、なかなか決まらない。
そのうち席に案内された。
席に着きメニューを見て、注文を聞きにきたお嬢さんに思わず「カレーライス一つ」と言ってしまっていた。
そして「コールスローボルシチを2人前とタンポポオムライス(伊丹十三風)を一つ」と付け加える。
人気のタンポポオムライスは(チキンライスにのせたオムレツを開いてお召し上がりください。)と説明書きがある。
コールスローボルシチが運ばれてきた。
ボルシチを最初に啜るが、器は変われど昔の味がする。
おなじみの味でありますが、心の中で小さく感動です。
ボルシチを飲み干してからコールスローを頂くが、これもなんら変わらない美味しい味です。
でしゃばってはいないが、此処に来たら必ず頼まなければいけない美味しい物なのであります。
次にタンポポオムライスが運ばれてきた。
真ん中にナイフを入れて、向こうと手前に押すとふんわりとしたオムレツがチキンライスの上に広がる。
オムレツは実に綺麗に仕上げられ芸術品のような姿です。
一口もらうが、チキンライスはしっかりとした味があり、ケチャップが実に上品にチキンライス全体を纏め上げている。
チキンライスとオムレツのコラボは最高の組み合わせであります。
美味しいですね。
そうこうしているとカレーライスが運ばれてきた。
ポークのお肉が沢山入っていて、第一印象を目に焼き付けます。
ルーは黄色が強いが、良く見ると野菜や肉が煮込まれ形をなくしたことが窺われる。
スプーンでライスと一緒に口に運ぶ。
おおぁ~ 変わらない味です。
この何とも言えない素朴な味は、記憶にある味とダブって来るのであります。
三丁目の夕日のようなノスタルジーを蘇えらせて非常に心を和ませます。
久しぶりの「むかしの味」は最高でした。
美味しかったです。

 

  お店
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  タンポポオムライス
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  タンポポオムライス(ナイフを入れました)
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  タンポポオムライス(中は丁度よい半熟で素晴らしい出来上がりです)
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  カレーライス(むかしの味)
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  カレーライス
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  カレーライス
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  ナプキン
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