麺を究める日記

麺の探求がライフワーク

手打そば 太郎庵 ふく田(栃木市万町4-1)

氷雨の降る中、栃木市の蔵の街を歩き、蕎麦の美味しい店を訪問した。
黒壁の蔵の脇に進むと中庭があり、そこにお店はある。
店の暖簾を潜り広々としたお店のストーブに一番近い場所に座る。
お品書きを見て十割にしようか迷ったが、「野菜天ざる」の蕎麦を大根蕎麦の大盛りにして頂いた。
そして、連れは「かき揚げ天丼セット」をお願いした。
しばし、お店の中を見回し観察していると、店主のプロフィールが貼られている。
店主は福田太郎さんで子供の頃からコックさんになるのが夢だった。
ある日サラリーマンを辞めて栃木市に戻り蕎麦屋を開業。
弟さんの次郎さんは銀座の「天一」さんで天ぷらを修行し、尊敬する兄とお店を切り盛りしている。
兄は蕎麦打ち、弟は天ぷらと申し分の無いコンビネーションである。
  お店
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  お品書き
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そして、運ばれてきた。
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「野菜天ざる」の大根蕎麦大盛りであります。
細く透明感のある蕎麦はキラキラしています。
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先ずは、そのまま大根と一緒に啜る。
シャキッとした大根と、素晴らしいコシの細い蕎麦のコラボレーションは、素晴らしい完成度です。
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汁に三分の一ほど浸してから啜る。
美味いですね。
蕎麦だけを啜る。
コシ、香り、のど越し、汁との相性、良い感じです。
天ぷらは、繊細に揚げたられて汁も天汁が添えられている。
大根おろしと生姜を汁に放し、芋をいただく。
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天ぷらも良くできています。
次に「かき揚げ天丼セット」が運ばれてきた。
結構なボリュームである。
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蕎麦は言うまでも無く非常に良い蕎麦です。
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粘り気を残しながら、しかし、ギュッと圧縮された蕎麦は良い歯ごたえです。
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最後にかき揚げですが、見るからに作り手の自信を感じます。
ご飯の上に乗せるためのかき揚げです。
丁度よく隙間ができていて中と外の火の通り具合が丁度よくなるようにできています。
そして柚子が散らしてある。
良い出来であります。
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ご兄弟で息の合った技がレベルを引き上げているように思いました。